1月なにしてたのかって話.

その話をしましょう.

こんにちは,CoarsePaper管理人のほりー(@CoarsePaper)です.

年末に軽い記事を投稿して以降一ヶ月以上にわたってブログを書いていませんでした.あけましておめでとうございます.

 

書きたいと思ったタイミングは何度かあったのですが,時間が無かったのもそうですし,考えるリソースを割けなかったのが書けなかった理由です.

 

じゃあ一ヶ月何してたんだよって話なんですが,今回はそれを記事にしてみようと思います.

 

EuroHapticsに投稿しました

僕は触覚の研究をしている院生で現在修士1年生です.触覚というのは5感の1つで,皮膚感覚全般のことを指していて,僕はその中でも特に錯覚を使って力を人に感じさせる研究をしています.

 

最近のVRの盛り上がりによって触覚の研究は活発になってきていて,触覚を専門に扱うベンチャーもバンバン出てきてます.

 

学術業界で最新の発表がある「学会」ですが,触覚にも専門の学会が幾つかあります.その中でもトップに位置する3つの学会,「World Haptics」「Haptic Symposium」「Euro Haptics」は特に注目度が高く,年々参加者が増えているようです.

 

その3つの中の1つ,Euro Hapticsに投稿しました.内容は詳しく言うとまずいので割愛しますが,簡単に言うと皮膚感覚だけで全身が運動しているような感覚にさせる装置の開発と評価です.

論文を指導教員にボコボコにされながら書いていく中で,勉強になった点がたくさんあったので,それをいくつか書き出していこうと思います.

 

技術報告書の書き方

当然といえば当然なのですが,技術報告書は小説と異なり,意味が一意に定まらなければなりません.文が何重にも入れ子構造になっていたり,一般的に使われない用語を不用意に使用したりしてはいけません.

簡単そうに聞こえるんですが,しっかり脳の中で整理させてから書かないと,やっぱ長い文章になってしまうんですよねー.

文と文のつながりも,自然かつ無駄のないものでなければなりませんし,慣れないと意識することが多くて内容を考える余裕が無くなっていくのを感じます.

 

論文の文章を書いていく中で,本質的にはプログラミングに近いなという感覚がありました.共通言語の英語を使って,正しく,無駄なく書いていき,読者にただひとつの意味を伝えていく.

綺麗に論理がつながっていった瞬間は気持ちいいですし,そのあたりもプログラミングの成功体験に似ています.

 

ブログで書く文章とは全くことなりますが,読みやすさを意識するという点については共通するかもしれません.

 

イントロダクションが一番むずかしかった

研究と聞いて一番苦労しそうな要素として最初に思いつくのは実験や統計処理や考察だと思いますが,それら実質作業のようなものであまり大変ではありません.

僕が今回最も苦労したのがイントロダクションでした.イントロダクションは論文の構成の中で最初に登場する章です.これは読者に対して自分の研究がどのように貢献するかを伝える非常に重要な要素になります.

 

一般的な目標からスタートし,徐々に自分の研究のコントリビューションにつなげていく過程は,本当に何度添削してもらっても穴や脱線が生じてしまい,論文を書くという作業の繊細さを感じました.

やはりトップジャーナルに掲載されている論文を読んでみると,その流れが自然で,研究の必要性が強くアピールされています.というのも,本来はその流れで研究を決定していくものなので,計画の段階で成功しているとも言えます.

 

Googleを使いこなす

Googleが無かった時代ってどうやって論文書いてたんですか?って思うくらい今回はGoogleに助けてもらいました.

まずはGoogle Scholar.サーベイを行う時にめちゃめちゃ使います.大学だと大学がお金払ってくれるのでタダで読み放題なので大学生は読みまくったほうがよいです.引用するときもBibTeX出してくれるので便利.

 

そしてGoogle翻訳.これ無いと一発目は無理です.

使い方としては,もちろん日本語を英語に翻訳するというのももちろんあるのですが,日本語の添削ソフトとしての側面が大きかったように思います.

というのは,日本語から英語に翻訳する時に,わかりやすい日本語でないと正しい英語の文章になりにくいんですよね.それはそもそも文章の組み立て方が良くないということなので,翻訳した英語が変だったら日本語を再考するようにしていました.

 

あとは用語が一般的かどうかを調べるのにGoogle検索をよく使いました.だいたい検索結果の件数や雰囲気で使っていいかわかります.例えば「誘引」「誘発」とか似てるのに全然違うんですよね.なんとなく言葉を使わずに敏感に違和感を感じることが大切だと気づきました.

 

計画が8割

時間がなかったために実験をやりながら統計の方法を考えたりしていましたが,完全にこれは失敗でしたね.

研究そのものが始まる前にどういうコントリビューションがあるのか,何をどう示すのかといったことをバシッと決めてあることは当たり前ですが超重要です.

次は教員とのディスカッションをこまめに行って計画を早めにに練ろうと思います.

 

今後の進路とかについて決めました

博士課程に進学します.これを決めたことについてはまた別の記事で書こうと思います.

 

まとめ

一ヶ月間一日も休まずに考え続けたのは非常に辛かったんですが,とても良い経験になりました.産みの苦しみってこういうことなんですね.

だいたいの量と質の感じと,手順はわかったので次からはもう少し効率よくできるはず.

 

今は査読待ちの状態で,コメントに返信したりして最終的にアクセプトされれば,晴れて学会での発表が許されます.

自分が科学の知識を拡張する人間として認められた時の感覚を早く知りたいです.実はStudent Challengeという部門にも出していてそちらは既に通過したのでピサ行きは確定しています.

 

一ヶ月まるまるブログ書かなかったのは初めてですが,全然やめる気とか無いです.好きな時に好きなように書きます.レビューしたいものも溜まってますし.

 

ではでは〜

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